黒板

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彼女の腕が肘まで黒板に沈んだ時、先生とクラスメイトは大慌てで彼女を僕から引き剥がそうとした。 やーれんそーらんえるぼぅ彼らの一丸となった声が聞こえる。 やめないか彼女が痛がっているだろう。僕は凄んで彼女を引きずる力を強めた。ほら言わんこっちゃない、彼女の左腕がちぎれてしまった。仕方がないので僕は彼女の左腕だけを僕の手中、いや体中に納めた。 彼女はどうやら転校したそうだ。転校した直後に転校なんて尻の軽い女だ、僕の見こみ違いだったようだ。彼女はもっと清楚だと思っていたのに…。 転校生がきた。 春夏秋冬春夏 ヒトトセハルカ です。 珍しい名前だ。
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