狐の月

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「ハァ…………ハァ……」 あなたの手は優しく私の手と重ねギュッと握った 本当はすごくすごく怖い 死ぬ事がすごく怖い 「あなた…怖い…怖い…よぉ…… 『オレが傍にいてやる…いや…お前が天国に連れて行かれないようにずっと抱き締めてやる』 あなたは私を抱き締めた 私はもう力が入らないからあなたを抱き締められなかった けどあなたは私の分まで優しく強く抱き締めた 眠くなってきたかのように、まぶたが重くなっていく 『お前……行かないで……!』
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