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しかし、餓鬼はぐぇと短く声を上げて、横に吹っ飛んだ。
「あ、れ…」
千都が顔を上げるとそこに立っていたのは、
「案山子さん!!」
ニコリといつものポーカーフェイスの案山子だった。
「遅くなって、ごめんなさい」
「ううん…!」
千都は笑みをこぼして、首を横に振った。
「結界は長くは保たんぞ」
千都に危険が及ばないと見て、吉良が香苗を急かした。
「あぁ…」
香苗は一度頷き、
「千都は…おらの子じゃねぇ」
そう一言。
* * *
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