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「1ヶ月ぐらい前、紗希が突然、家に泊まりたいって言ってた事があった・・・。今思えばちょっとおかしかったような・・・」
「おかしかった・・・?」
「うん・・・。紗希って自分から家に泊まりたいって言った事なかったし、寝る時も私と手を繋いで寝たいって・・・・。あの時、もっと突っ込んでいろいろ聞いとけば良かった・・・」
そう言うと、妙子は茂紀の胸に顔を埋めた。
紗希は、1ヶ月も前から出て行くことを決めていたのか?
「他には?他には何か話していなかったか?」
俺は妙子にそう聞くと、しばらくしてまた顔を上げると口を開いた。
「・・・私の離婚した両親の話しをして・・・。あと、健司の話しをした!」
「健司・・・・?」
「あ・・・、あの・・・・、前の紗希の彼氏。家に泊まりに来た数日前に健司と会って話ししたって・・・」
そう聞くと、守は鞄から手帳を取り出してパラパラとページを捲っていた。
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