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「確かに俺は、紗希に酷い事をしたよ。もう謝って許して貰おうとも思っていない。だけど、俺は俺なりに紗希に償いたいと思ってる。だから、紗希の・・・、アイツの命を懸けた策略に俺も乗った。俺は、紗希の幸せだけを願ってるから・・・」
健司の目には涙が溜まっていた。
健司も、紗希を未だに好意を寄せているのが分かった。
俺は、何も言えずその場に立ち尽くしていた。
健司は俺を見ると、歩き出したがふと歩くの止めた。
「アンタがもし、まだ紗希に惚れてて・・・・覚悟もあるんだったら、紗希の足取りを辿ってみろよ。SP着けてたんだから、足取りは容易に分かるだろ?俺が、言えるのはここまでだ・・・」
そう言うと、健司はビルから出て行った。
俺は、ただ健司の後姿を見つめる事しか出来なかった。
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