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スッと俺の横を横切った、茂紀は妙子を支える様にしていた。
しかし、妙子は俺を睨むと口を開いた。
「紗希を探し出しなさいよ!もし、紗希に何かあったら末代まで祟って呪い殺してやる!」
妙子はそう俺に脅しを掛けると、茂紀に縋るよう抱きついて肩を震わしていた。
「俺達も探してみます。何か分かったら、直ぐに連絡を入れますので……」
茂紀は携帯の番号が書かれたメモを守に渡すと、俺と守にお辞儀をして、妙子と共にビルを出て行った。
「圭・・・・とにかく、上へ行こうぜ」
俺は、守に言われて社長室へ向かった。
朝の出勤時、社内中にこの出来事は広まっていった。
でも、そんな事はどうでも良かった。
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