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「もちろん、企画書を読んだ上でウチの利益を考慮した。ウェディング事業は元々興味が在った分野だったから、俺も納得した上で協力をした」
「しかし、今のプラウドの現状を知っていらっしゃいますよね?紗希ちゃんからも話しをお聞きになったのでは?」
守がそう篠原さんに言うと、篠原さんも少し渋い表情を浮かべていた。
「ああ、如月が圧力を掛けているのは知っている。だから、紗希ちゃんは俺にこの話しを持ってきたのだろう。篠原がプラウドと手を組むと知れば、いくら如月の圧力でも現状は変る。紗希ちゃんは篠原の地位と力を高く評価していたからね。それを上手く利用したって訳だろう」
篠原さんの話しに、俺は納得せざる終えなかった。
篠原財閥は、日本でもトップだ。
あの如月産業より、格は同等…、いや上か。
その篠原が、プラウド側に着いたとなれば今まで如月の圧力を掛けられていた事を知って俺達を避けていた企業は、コロッと態度が変るだろう。
篠原財閥は、それ程も影響を及ばす力を持っている。
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