真実の果てに

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ここに来るのは二度目だった。 2年前、敦に呼び出され、白峰に連れて来られた場所。 私は大きく息を吐くと、屋敷内へと向かった。 東條の家が純日本家屋なら、如月の屋敷は西洋の館と言ったところだろうか。 大きな両開きの玄関を通ると、目の前には螺旋状の白い階段。 そして、赤い絨毯で覆われていた。 エントランスの中央を見上げれば、大きなシャンデリアが誇示するように下がっていた。 「こちらにどうぞ・・・・」 お手伝い・・・いや、メイドだろうか。 少し年配のその人は、私をリビングへと案内すると、30帖程の大きな広間へと案内された。 そこに座り、辺りを見るも高そうな絵画が壁に掛けられていた。 広すぎるせいなのか、どこかしら寂しいイメージがある部屋だった。 .
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