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ひょっとしたら、自分の境遇、自分の出生を知らないのか。
だから、俺の事も知らないのかも知れない……。
そう思い始めると、俺を知って欲しい。
俺の存在を認めて欲しい。
そして、俺に頼って欲しい。
俺に縋って欲しい……。
そんな欲求に駆られて行った。
紗希が、大学に入学し1年ちょっと経った頃、大学の授業の空き時間に、インテリアのショップで働く様になっていた。
雑誌にも取り上げられるほどの、有名ショップ。
俺はこの時、紗希はインテリアが好きなんだと、初めて知った。
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