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「紗希……。うぅ……、ごめん。本当にごめん…………」
俺は、紗希が眠る布団に顔を押し付けると、くぐもる小さな声で眠る彼女に謝り続けた。
本当は、紗希に縋って欲しかったんじゃない。
俺が、紗希に縋りたかっただけだった。
紗希を想う、俺の気持ち。
これが、兄としての気持ちなのか、恋愛感情なのかは分からない。
ただ、分かっている事。
俺も、紗希の事を愛しいと思っていた。
紗希を…………
心から愛していた。
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