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「紗枝の事で、ワシは美幸に負い目があったんだ。だから金を与えて好きな事をやらせていた。すぐに婚姻を結べなかったのもあったし、償いとしてそうしていたのが間違いだったんだ・・・」
泰希は、後悔の色を浮かべると項垂れていた。
私は、2週間の入院が3週間に延び、やっと退院の目処が経った。
敦が、如月の家に来て子供が産まれるまででもいいから傍に居てくれと言った。
償いをさせて欲しいと。
退院の日、敦は必ず迎えに来ると言ったが、私は敦が来る前に病室を出た。
病院の裏口には、桐谷が待っていた。
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