新たなテリトリーに向かって

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その時、来客を知らせるチャイムが鳴った。 居留守を使っても良かったが、守かもしれないと思い、重い腰を上げた。 「親父・・・?」 コンシェルジュから、親父が来たと連絡があり、取りあえず部屋へと案内してもらった。 親父だけだと思っていたら、守も一緒に来ていた。 親父は何も言わず、無表情のままリビングに来ると、静かにソファーへと座った。 守は、苦笑いを浮かべながらキッチンに向かうとコーヒーの準備をしだしていた。 俺は、不安と親父の威圧に押されつつソファーに腰を降ろした。 守が、コーヒーを出すと親父は無言でコーヒーに口を付けた。 そして、息を吐くといきなり言葉を発した。 .
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