6706人が本棚に入れています
本棚に追加
「情けない・・・・・」
俺は親父の言葉に、胸が軋んだ。
それは、今の俺にもよく分かっている。
俺は何も言えず、俯いてしまった。
そして、親父はまたコーヒーに口を付けた。
昔の俺だったら、言い訳をするだろう。
しかし、俺はいい訳も何もしなかった。
プラウドを守れたのも、紗希のお陰だ。
その紗希を俺は、守れないでいる。
本当に、情けない。
長い沈黙の後、親父はソファーから立ち上がった。
そしてリビングのドア前に立つと、親父は背を向けたまま話した。
.
最初のコメントを投稿しよう!