新たなテリトリーに向かって

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「紗希さん!!!」 白峰は、驚くと席から立ち上がり慌てて水で火を消そうとしたがそれを私は手で制して止めた。 「ど、どうして・・・・・」 白峰は、唖然と燃えていく写真を見つめていた。 「これでいいのよ・・・・、これで……。母も、そう思ってるわ」 そう言うと、私は笑みを溢して、灰となった写真を見つめると鞄を手に取った。 大きめなサングラスを掛けると、出国ロビーへと向かった。 「紗希さん・・・・」 入国管理口前まで、白峰は私を送ると、ふいに私の名前を呼んだ。 .
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