猫たちの未来

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如月の話しで、紗希の生い立ちやこれまでのプラウドへの嫌がらせなどが、全て如月敦の仕業だと言う事も分かった。 俺は何とも言えない憤りで、手に持っていたコップがミシミシと音を立てている事さえ気づかずにいた。 妙子ちゃんの話しだと、大学を退学せずに休学になっているのは秋元教授の計らいらしい。 出国先からメールでその国の経済に関するレポート提出と、論文を出す条件で卒業できる様、学校に取り計ってくれていたとの事だった。 単位を全て取り終えているのと成績も優秀だった事で、学校側もそれを承諾した様だった。 これで、少なからず紗希の安否確認は出来る事になると、少しホッとしていた。 しかし、妊娠中でそれに心臓に問題を抱えている彼女が、一人で出産しようとしている不安は拭えない。 .
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