猫たちの未来

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今、ACQUAに集まっているみんなも紗希の行方を知る者は誰一人おらず、皆が紗希の事を思い心配している。 紗希は、決して一人じゃない。 いろんな事があり、彼女を苦しめたのは事実だ。 俺と紗希が出会っていなければ・・・。 俺が、強引に婚約者だと言って傍に置かなければ・・・。 紗希を妊娠させなければ・・・。 後悔先に立たずとは言うが、俺の中には不安と後悔しか無かった。 「紗希ちゃんなら大丈夫だ。あの子なら立派に子供を産んで、また私達の前に姿を現すよ」 そう言ったのは、親父だった。 確証の無い言葉だと分かっているが、その穏やかな表情に、俺は救われたのかもしれない。 .
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