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[紗希ちゃん、仕事で来てるみたいだが、母方の実家に用事もあってって･･･]
「仕事？それに母方の実家？でも、紗希は母親に置いてかれたと思っていて、あまり良く思っていなかったらしいが･･･」
[そうか･･･。でも、お前このままでいいのか？紗希ちゃん、美里とお前の事誤解していたみたいだったし、それにお前に会いに行けって言っても、お前に迷惑を掛けるからって････すごく寂しそうに言ってたぞ？]
「･････紗希」
俺は、武浩さんの言葉を聞いて手が震えていた。
迷惑･･･。
いや、迷惑を掛けたのは俺の方だ。
紗希が思いつめたのも、一人で子供を産ませ育てさせているのも、みんな俺の我が儘から始まった事だ。
紗希は、何一つ悪くない。
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