猫たちの未来

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「すみません。行き成り来て、お願いしてしまって」 「いいわよ。私には子供が居ないし、紗希ちゃんの子供なら私の子供みたいなもんよ」 笑顔でそう言うと、凛さんは隣に座って絵本を読んでいた紗羅の頭を撫ぜた。 「紗羅ちゃん、今日はお姉さんが遊んであげるからね?何処か行きたい所ある?」 凛さんにそう言われて、紗羅は少し考えると動物園と答えた。 この子が、人見知りをしない子で、私はホッとしていた。 凛さんは、クスクスと笑うと支度をして一緒にマンションを後にした。 近くの駅で車から降ろしてもらった私は、お世話になった弁護士さんの事務所へと向かった。 実は、1年後には日本にも私の会社の支店を作ろうと考えていたのだ。 今回、日本に来日した目的は、その支店を作る上での必要な書類の確認と、有る程度の場所を決めようと思っていた。 .
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