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「佐川・・・・、さん・・・・」
私がそう呟くと、武浩さんは目を伏せ安堵した様に、フーッと息を吐いた。
「紗希ちゃんが預けていた、株の売買が行われていなかったから、いつかここに現われると思ってたんだ…。たまたま俺の後輩が、この会社で働いていてね」
そう言うと、武浩さんは私の前に近づいた。
「髪型も違うし・・・、ちょっと痩せたかな?」
「あ、はい。少し・・・・」
私が戸惑いながら、武浩さんから視線を反らすと武浩さんは、私の肩に手を置いた。
「大丈夫。圭には、まだ知らせていないから・・・・」
武浩さんにそう言われ、私はホッと息を吐いた。
「今からお昼?一緒に食べながら、話しをしてもいいかな?」
そう言われると、私は断る事も出来ず小さく頷くと、当初の目的であったお蕎麦屋さんへと向かった。
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