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武浩さんは、気を使ってくれたのか奥にある個室を指定してくれた。
1時も過ぎたこの時間帯、待つ事なく個室に入れて私は海老天おろし蕎麦を注文した。
「その・・・・、紗希ちゃんにちゃんと謝りたくて・・・」
注文が終わり、店員さんが下がった後、武浩さんはそう言うと体を少し机から離し土下座をするように私に頭を下げた。
「紗希ちゃん、本当にすまなかった。圭と紗希ちゃんが、別れる様な事になったのも俺の責任だ。本当にごめん・・・」
「佐川さん!頭を上げて下さい。そんな・・・、佐川さんの責任ではありませんから。これは、私と如月の問題でもあったんですから。こちらこそ巻き込んでしまって、本当に申し訳ありませんでした」
私は一気に捲くし立てると、机に頭が着くぐらい勢いよく頭を下げた。
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