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ゆっくりと元の位置に座った武浩さんを見て、私はお茶を一口飲んでから口を開いた。
「白峰は、如月に恩義があったんです・・・」
「恩義?」
武浩さんに聞き返され、私はゆっくりと頷いた。
白峰の妹さんが、移植の為に渡米した事。
その資金を、如月が出していた事。
脅迫されて、今回の件を起した訳では無いが恩義を感じていた白峰は、素直に敦の指示を受けて動いていた事。
今回の件が解決し、私が日本を発つ時、最後に会ったのが白峰で、妹さんの資金も返せる目処が立ったので、事後処理が終わったら、如月を辞め私を探し出すと言っていた事を伝えた。
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