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次の日も、凛さんに紗羅を預けて仕事に出かけた。
夕方、凛さんと久しぶりに“凛太郎”で落ち合うと、紗羅に豚鍋を食べさせた。
紗羅もこの豚鍋が気に入った様で、いつもより倍の量を食べていた。
その帰り道、ACQUAに寄ろうと思ったが、時間的に他のお客さんもいそうだったのでこの日はそのままホテルへ帰り、ヤスさんには電話を掛けた。
次の朝、ヤスさんはわざわざホテルまで出向いてくれて、紗羅と一緒に朝食を食べた。
紗羅は、お魚が居るお店に興味津々だったが、次の機会のお楽しみだと宥めた。
ヤスさんは、別れる時に紗羅を抱き上げ、私をギュッと抱きしめた。
耳元で「逢えて良かった…」と震えて掠れる声を聞いた時、私は自分勝手な行動で心配掛けてしまった事に胸を痛めていて。
また近いうちに、日本へ来る事を告げると、ヤスさんは顔に似合わずニッコリと笑って送り出してくれた。
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