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次に、東條の家に向かった。
伯父様は、少し痩せた様な雰囲気だったが前に会った様に、柔らかい表情を浮かべていた。
伯父様は、私と紗羅の頭を同時に撫ぜた。
その優しい温もりに紗羅も私も笑みを零した。
伯父様からは、私に如月の話しをしてくれた。
敦が、何度か伯父様に会いに来ており、謝罪を申し入れたの事だった。
その時に私の父である泰希が、余命数か月を宣告されたと教えてくれたという。
「人間死んだらそれで終わりなんだ。どんなに後から願っても会えないし、後から言いたい事も言えない。泰希さんは、今でも紗希ちゃんと紗羅ちゃんに、最後に一目でも会いたいと思ってると思うよ。もう、終わった事だし会ってあげなさい」
東條の伯父様にそう言われ、私は戸惑っていた。
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