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今もどこか、この青空の下でその子供と一緒に居るのだろうと思うと、親父の様に俺も空を眺めてしまう。
「敦…、すまなかったな…」
親父は、ポツリとそう呟いた。
「いや、俺は甘えていただけだったんだ。親父が悪い訳じゃないよ」
俺はそう言うと、パイプ椅子から立ち上がり揺れているカーテンを開けて、もっと親父にこの空を見てもらおうと窓際に立った。
カーテンを開け、下の公園に目を移した。
子供と一緒に遊ぶ大人や、入院患者だろうか。
パジャマを着た人同士が、脇にあるベンチに座って談笑している。
車いすをひかれながら、散歩をしている人などさまざまな人達が居た。
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