それぞれの道

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その後、私の大学へ行くと久しぶりに秋元教授に会った。 秋元教授は、私と紗羅を見ると目を細めた。 イタリア語で挨拶した秋元教授に、紗羅は動じず同じようにイタリア語で挨拶すると、小さな体でハグをし頬を当ててリップ音を鳴らした。 前回、卒業証明を取りに来た時は、紗羅も小さかった事から、白峰に頼んで、イタリアで留守番をしてもらっていた。 だから、秋元教授と紗羅が会うのは、今日が初めてとなった。 「ひょっとして、秋元教授の奥様とお子様ですか?」 研究室に居た学生…、私の後輩になるのだろう。 驚いた様にそう言うと、秋元教授はニヤリと笑った。 .
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