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「ママ、ハグができないよ?」
紗羅の問いに、私はクスリと笑った。
「そうね…。でも、心の中でハグをするといいのよ?わかる?」
私がそう言うと、紗羅はうーんと唸って考えると「分かんない」と答えた。
まだ、紗羅には難しい様だった。
もう少し大きくなった時に、また来よう。
その頃には、紗羅も理解できるだろう…。
お母さんありがとう。
私を産んでくれて…。
伯父さんありがとう。
私とお母さんの傍に居てくれて…。
私は目を瞑ると、心の中でそう呟いた。
そして、母と伯父の姿を薄らと思い浮かべると、二人にハグをした。
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