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「あの、お話って…?」
そう言うと、神父様は礼拝堂で待っているようにと言われ、私と紗羅は礼拝堂の方に向かった。
少し薄暗く、木の長椅子に中央奥には祭壇があった。
壁にはイエス様が十字架に掛けられ後ろのステンドグラスからは光が差し込み、厳粛な雰囲気が漂っていた。
『ママ?十字架に人がいるよ?』
『あれは、イエス様と言って、偉い人だったのよ?』
『偉い人?でも、なんか悲しそうな顔してるよ?』
『紗希には、悲しそうに見えるんだね。あの人はね、いろいろな人の願い事を聞いてくれているんだよ』
『願い事?サキの願い事も聞いてくれるの?』
『ええ、ちゃんといい子にしてたら聞いてくれるかもね』
私は、フラッシュバックの様にその光景が思い描かれていた。
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