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「宮本さんですよ…。4日前から此処にいらっしゃって、1日中、紗枝さんと有沢さんの墓前にいらっしゃっていましたよ。どうしても仕事の都合がお有りとか…。私にこれを預けられました」
私は神父様の言葉に、衝撃を受け体が震えていた。
圭が、ここに来ていた事実が信じられず、私は1体のテディベアーに手を掛けた。
テディベアーは、触り心地の良い毛並みに優しい瞳をしていた。
「あら…?」
私は、クマの首元にキラリと光るものを見つけるとそれをそっと手に取った。
このテディベアーの首にはネックレスをしており、ペンダントトップにはピンキーリングがあった。
ピンキーリングには、紗羅の誕生月と同じ石が填められていた。
他のテディベアーを見ると、同じようにネックレスをしていたらしくペンダントトップはそれぞれ違う物だったが、全て紗羅の誕生石が施されていた。
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