すれ違い

20/28

6683人が本棚に入れています
本棚に追加
/1301ページ
「長崎空港まで…。あの、急いでお願いします!」 長崎空港に着くと、すぐに紗羅を抱きかかえインフォメーションカウンターに向かった。 圭が、どの便に乗るのかは全く知らなかったが取りあえず、カウンターで確かめた。 「すみません。昼の便で、成田か…、もしくは羽田に向かう便は何がありますか?」 「はい。少々お待ちくださいませ…」 その少しの時間さえ、長く感じ早く早くと心の中で急かしていた。 「お待たせ致しました」 私は、航空便名を確認すると今度はその航空便のカウンターに向かった。 「すみません!宮本 圭が搭乗する便を調べたいのですが…」 私は慌ててそう言うと、女性スタッフは怪訝そうに私を見ていた。 身内の者で、忘れ物をしたので届けに来たと嘘の理由を述べると、そのスタッフはパソコンの操作を行った。 .
/1301ページ

最初のコメントを投稿しよう!

6683人が本棚に入れています
本棚に追加