すれ違い

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「お前、紗希ちゃんに逢えなかったのに、何ニヤニヤしてんの?気持ち悪い…」 守は、怪訝そうに俺を見てそう呟いていた。 俺は、何故だか紗希にまた逢える様な気がしていた。 何故、そんな気持ちになったのかは分からないが…。 強いて言えば、マリア様の様な紗希の母親の墓前で、願い事をしたからだろうか。 俺は、そう思うとまた笑みを携えていた。 「…気持ち悪ぃ」 守はまたそう呟くと、パソコンに視線を移していた。 ♪♪♪♪♪~♪♪♪♪♪~~ その時、机の上に置いておいた俺の携帯が着信を知らせていた。 手に取り、画面を見た俺はニヤニヤ顔から一転して、眉間にシワを寄せた。 .
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