6682人が本棚に入れています
本棚に追加
/1301ページ
「ママ、飛行機はまだなの?」
出国手続きを終え、出発ロビーで待っていた紗羅は、ちょっと飽き気味そう聞いてきた。
「ん?もうすぐよ?」
そう言うと、搭乗手続きがちょうど始まった。
紗羅はそれを見ると、椅子から立ち上がって自分のカバンを手に持った。
「ママ、はじまったよ?飛行機に乗れるね?」
紗羅は嬉しそうにそう言うと、私の手を引いて搭乗カウンターに向かおうと歩き出した。
私は、そんな紗羅の手をキュッと引っ張ると紗羅の歩みを止めた。
.
最初のコメントを投稿しよう!