愛するという事

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紗羅の『クマさんありがとう』の言葉に、俺は会えなかったものの、長崎に行った事は間違いではなく、俺の願いを聞き入れてくれた紗希の母親、紗枝さんに感謝した。 少し無言の後に、紗羅はゆっくりとだけどハッキリと俺に聞いた。 [パパ……。パパは、紗羅に会いたい?] 俺は、目を瞑ると俺も紗羅と同じように、ゆっくりとそしてハッキリと伝えた。 「もちろん、会いたいよ。ママにも会いたい。今すぐにでも会いに行きたいよ」 [ホント!!サラも、サラもね、パパに会いたい!!] 嬉しそうにそう言う紗羅の声に、俺はどうしようもなく心も震えていた。 [パパ、会えるの?] 「ああ、会えるよ。いや、会いに行くよ…。必ず、紗羅とママを迎えに行くからいい子に待っててくれるか?」 [うん!待ってる!!指切りげんまんだよ?] 「ああ、指切りげんまんな…」 俺がそう答えると、紗羅は弾けた様に返事を返した。 .
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