プロローグ

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外は冷たい雨。 そっと冷え切ったガラス窓に頬を当てる。 そして、私はゆっくりと瞼を閉じる。 頬から伝わる冷たい温度を体中に取り入れる。 そして私の心も氷の様に冷たくなっていくのを感じていく。 暗闇の中、灯りもなく彷徨い続ける毎日。 たった一人、小石に足を取られ膝を擦り剥いても、痛みを感じない程に体を冷やしていく。 よく、自分の体を傷付けて苦しみを耐える人が居ると聞く。 この行為も同じ事なんだと思う。 .
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