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「妙子はもう21歳だし、大人の事情もそれなりに分かるでしょ?」
「うん・・・。高校の時は、好き合ってるのに、ただ生活のズレだけで離婚だなんて訳が分からなかった」
「でも、妙子は二人の子供には変わりないんだからさ。親に遠慮する事無いよ。自分の気持ちもちゃんと伝えるといいよ。それを受け止める事が出来るのも二人だけだよ」
「うん・・・。ありがとう紗希・・・」
そう言うと、妙子は私を掴んでいた手に力を込めた。
妙子は、親に遠慮して自分の気持ちを抑えていたんだと思う。
自分が悩んでる時や苦しんでる時、一番に相談したいのに親が傍に居なくて・・・。
そんな自分を心配させまいと、何も無い様に振舞っていたんだろう。
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