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青信号に変ったのを横目で確認した秋元教授は、何事も無かった様に真っ直ぐ前を向いて車を進めた。
「俺の言い方が悪かったか。有沢、上に上がらないか?」
「上・・・、ですか?それって・・・」
「ああ、お前の成績や人間性を考えると学院に上がって、俺の助手になって欲しい。ゆくゆくは准教授や教授にもなれる素質を持っていると、俺は思ってるんだが・・・」
「学院・・・」
私は、学院に上がる事も助手に成る事も全く考えていなかった。
「まぁ、有沢の考えを優先させてくれていいよ。だけど、そういう選択肢がある事も一応頭の片隅に置いておいてくれ」
「・・・はい。分かりました」
私は、戸惑いながらそう返事をすると、いつの間にかマンションの前に到着していた。
私は、秋元教授にお礼を言って車を降りた後、運転席側に回った。
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