フィールドワーク

32/45
6669人が本棚に入れています
本棚に追加
/1301ページ
「あのね、キス何てしてないし、彼とはそう言う関係でもないわよ」 私はそう言うと、掴まれていた圭の手を解きながら部屋を出て、キッチンへと向かった。 「じゃ、今日はゼミじゃなかったのかよ?アイツは誰なんだ?」 私の後を追いかけて来た圭は、焦った様に質問をしてくる。 私は、呆れながら冷蔵庫を開けると、ミネラルウォーターを取り出しコップに注いだ。 「その“アイツ”が、ウチのゼミの教授よ。秋元 匡史。若く見えるけど歳は40歳よ。可愛い奥様と可愛い愛娘が一人居るわよ」 私は驚く圭を横目で見ながら、コップを持ってソファーへと向かって座った。 圭も金魚のフンの様にピッタリ私の後ろを着いて来て、ピッタリ寄り添う様に隣に座った。 「じゃ、返事はいつでもいいからって、どう言う事だよ?告白でもされたのか??」 私は、圭の質問に呆れながらも圭を見て答えた。 .
/1301ページ

最初のコメントを投稿しよう!