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「紗希?俺は、お前を絶対に裏切らないよ。それに、ヤスさんや妙子ちゃん達が、お前を裏切ると思うか?」
「そんなの・・・。その時にならないと分からないじゃない・・・」
私は、目を伏せると小さな声で呟いた。
圭は私の頭を優しく撫ぜると、諭す様に言った。
「ヤスさんが、何で未成年の紗希を自らの危険を冒してまで雇ったと思う?妙子ちゃんが、紗希をいつまでも友達として付き合ってると思う?あの城崎が、いくら取引先の人からの紹介だからって紗希を預かってると思う?」
私は、圭の質問の意味が分からず下唇を噛み締めたまま、フルフルと首を横に振った。
「紗希の事を信用して、信頼しているからだよ。紗希は、絶対に自分達を裏切らないって、心の底から紗希の事を好きだからずっと傍に居るんだよ」
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