愛するという事

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★☆★☆★☆★☆★☆★☆ [パパぁ…?] 受話器の向こうから、小さい声だがハッキリと聞こえた。 俺は信じられなくて、目を見開くと震える声で答えた。 「さ……、紗羅か?」 [うん!] 俺の問いに元気よく答えた、俺の愛娘の初めて聞く声に、俺の頬に一滴の涙が伝っていた。 紗羅が産まれて、4年。 俺は、娘の顔も知らず、ずっと娘の事を想い続けていた。 そして、念願の一つであった、愛娘の声を機械を通してだが、初めて聞く事が出来た。 その声は、とても高い声で、だけど愛嬌のある可愛らしい声をしていた。 .
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