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龍司の顔を見たら、泣いてしまった。
龍司はそんな俺に何も言わず、落ち着くまで隣にいてくれた。
それから、俺は医学部を出て、内科医になった。
実家の病院で働いていたが、弟が医師になったので病院を辞めた。
俺は養子だが、弟はれっきとした嫡出子だから、弟が病院を継いだ方がいいだろうと思った。
俺は貯金を叩いて家を建て、実家から出た。
ちょうどそんな頃、龍司がカフェをやると聞いたのだ。
人手が必要であろう事は察しがついたから、手伝いを買って出た。
龍司はそれを快諾してくれて、俺はクレセントのギャルソンとして働く事になった。
龍司には世話になったから、礼のつもりだった。
龍司と俺は、高校時代と変わりなく、一緒にいた。
龍司は口には出さなくなったが、俺には相変わらず好意を持ってくれているようだった。
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