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恋愛?何それ?珍百景?
胸キュン?えっ……大丈夫、死ぬの?
ここは、そんな事無縁な世界。
私は、京でも恐れられる人斬り集団の巣窟に滞在している、刀鍛冶を営んでいる父上が、酔った勢いとは言え新撰組鬼副長である土方さんと、とんでもない約束をしてしまったのだ。
その日から私は、土方さんに引き摺られながら、渋々新撰組屯所で小姓の真似事と共に自分の仕事もしなければいけなくなった。
本当に良い迷惑である。
土「おい伊織、茶を持って来い」
沖「ねぇ、伊織ちゃん着物繕ってよ」
原「伊織ー、市場に行くから買い物付き合え」
斎「刀を打ち直してくれないか」
伊「だー!
もう五月蝿い!私は駒使いじゃないんだぞ自分でやれよ」
ガラリと開け放たれた障子戸から、やつが現れた。
土「誰に、そんな口聞いてやがる」
無表情の面持ちからは、いかにも苛つかせた態度で話しかけてきた。
伊「出たな、悪の根源」
そうだ、こいつが全ての原因なのだ。
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