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「いただきます。」
そう言って、拝むと、優は私に手をかけた。
その言葉に、私の眉間には、しわが出来る。
1本、2本、3本…
「ちょっと!言ってるでしょ!それやめてって!」
ついつい、攻撃的な口調になってしまう。
だって、本当に嫌なの。その言葉。
私は、優の手を、自分の体から引き離した。
「でもさ、やっぱり、神聖な女体を頂くわけだから…。」
優は、まゆ毛を下げて、いかにも残念そうだ。
「なんかさ、優って、女を崇めているのか、バカにしているのかわからない!」
私は、そっぽをむいた。
優の手が、私の体に触れそうな所で、止まっているのを感じた。
優の今日の服装は、紳士的だが、昨日は、セクシーで、悪っぽい感じだった。
スカルがついていた。
本当につかめない男なのだ。
「僕は、美琴ちゃんを大切にしているつもりだよ❤」
ほら、昨日は俺だったのに、今日は僕だし…。ハートマークだし。
私は不安になって聞いた。
「どっちが、本当の優なの?」
すると、間髪入れずに答えてきた。
「どっちも本当の優だよ。
」
そして、私のメガネをはずした。
私の唇に優の唇が近づいて…。
後1mmという所で止まった。
そのまま、15分…。
「無理!」
私は、優をつきとばしてしまった。
だけど、優は、ケロッとして言った。
「いいリアクションだね。」
そんなこんなで、今日のデートは終わってしまう。
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