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「………あんた、何かの混血なのかい?」
目の前のおっさんはこちらに聞こえる程度の小声で聞いてくる
「ああ……種族まではしらんがな」
「まあいい……しかしこの名前まさか『違う、人違いだ』……ならいいんだ」
おっさんに無言の圧力をかけてその口を黙らせる。下手に勘ぐられるのもいやだしな
「この名前ってだけで絡んでくる奴も多いからな……名前はグレンで登録頼む」
おっさんはそれに頷くとそのまま受け付けに置いてあるギルドにいる人間の名前が書かれた名簿に俺の名前を書いていく……勿論グレンとして
それを見た俺は受け付けに5センチ四方の銀の板を三枚並べる
「これは手数料だ」
「おお悪いね……これなら俺の口も大分固くなるってものさ」
おっさんはニヤリと笑ってその銀の板を懐にしまった
こうゆうふうに何か口を防げる物をやらないとこんな所じゃ俺の情報なんて昼飯位の価値しかない……だからここ数日の酒の料金ぐらいは払わないとな
まあ他にも権力をちらつかせるなんて方法もあるが……生憎と“力はあっても権力はない”
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