始まり

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俺こと赤瀬真治がこの世界に来たとき、最初にみた光景は焼け付くように赤い夕日だった…… 生まれは小料理屋の息子……まあそれなりにお客が入ってた記憶があるがとてもこじんまりした店だったことを覚えている 親父は気がやさしく、よく常連に簡単なつまみを出して下らない話をしながら仕事をしていた。因みに母親はいなかったが……親父にそれを聞くと 「まあそれは大人の事情……って奴かな?」 と言って教えてくれなかったが近所で俺の母親の話をする井戸端話を聞いて母親の事を俺は知ってしまう。 何でも母親は親父に内緒で男を作って遊び周り、しまいにはどっかの男と共に居なくなってしまったらしい なんとも昼ドラな展開だな、と思ったが物心付く前に居なくなったのであまり母親に対して思うこともなかった。 そして俺の人生の転機が訪れたのは高三の夏……焼け付くよう暑い日だった
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