始まり

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すると後ろから馬車で話してたおっさんから声がかかった。 「お前さん冒険者だろ? ここであったのも何かの縁だ。 名前を教えてくれないかい」 俺はおっさんの方に顔を向ける。 服装は地味目の色使いの物だが、使われてる素材は決して安物ではない高級品 おそらく装飾華美を嫌い、実用性を好むタイプなのだろう……そんなおっさんの出で立ちに好感を持った俺は迷わずに名乗った 「シンジだ……家名はない」 それだけで向こうには十分伝わるはずだ。 案の定そのおっさんは驚いた顔をして 「お前さんまさかあの……」 と呟くのを聞いた俺はさっさとその場を去る。 いい加減おっさんのせいでつっかえてた人の視線も痛かったしな
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