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「じゃあ、私をそれ以上に愛して。思って。」
気づいたら、そう言っていた。
涙が一粒、頬を伝った。
あなたは、手でぬぐってくれた。
そして、私の頭をなでながら言った。
「いいよ。」
ピピピ…
あなたの携帯が鳴った。
あなたは私に合図して席を外した。
私は、ミルクティーを飲んだ。
安心したせいだろう。さっきとは違って味がした。
あなたのコーヒーから湯気が出ていた。
生クリームが沢山入ったそれは、コーヒーというよりカフェオレになっていた。
それからしばらく
あなたは戻ってこなかった。
コーヒーは、すっかり冷めてしまっていた。
私は窓から
人を観察して
時間をつぶした。
外はだんだん暗くなっていった。
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