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越えられない試練なんてないと人は言うけど
本当にそうなのだろうか…。
俺は送られてきた履歴書を見つめながら、ため息をついた。
「またか…。」
クシャクシャと丸めてゴミ箱にほうり投げる。
ベッドに横たわって、布団をかぶった。
「裕二~御飯~。」
下から母の声が聞こえてきた。
「裕二~。」
「いらない!」
でかい声を出した。
「また?」
母が何やらぶつぶつ言っている。
それはほって置いて、眠った。
こういう時は寝るに限る。
寝ている時は現実を忘れられる。
ピチチ…ピチチ…
小鳥の声で目を覚ました。
どうやら朝まで眠ってしまったらしい。
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