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鈴森さんは、受け付けに立っていると
自動ドアが、だれかいないのに開くそうだ。
(ああ、出ていくんだな。)
と、思って
「お気をつけて」
と、声をかけてたそうだ。
また、自動ドアが開くと
(帰ってきたな。)
「お帰りなさい。」
鈴森さんいわく、あの男性は事故でなくなった職員であり、以来ここに住んでいるという。
死後も働いてらっしゃる
と、思って挨拶をしているそうだ。
鈴森さんは、たまに書庫の整理に博物館に来ていた。
「あら、土師さんも会ったの?大丈夫よ、あの方悪いモノではないから。」
鈴森さんは、ふんわりと笑って言った。
それに、ね。
鈴森さんは、うふふと笑って
「掃除してくれるから、助かるのよ。」
「掃除?ゴミとか拾ってくれるんですか?」
「そのうち、わかるわよ。」
意味ありげに鈴森さんは笑った。
その言葉の意味を後日知りました。
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