プロローグ

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夢を見た。 遠い昔の夢。 当時、 夢翔6歳、愛夢4歳。 いつも、あたし達は一緒に家の庭で遊んでいた。 元々うちは、大金持ちって程じゃないけど、かなり普通より裕福な家計だった。 それは、今もだけど。 だから、今の庭は凄い大きい。 あの日、あたし達は何も変わりなく遊んでいた。 近所では、かなり有名なちょー仲良し兄弟。 「お兄、お花いっぱい!!」 あたしが花を見せると、夢翔は「ありがとう」と言って、その花を受け取った。 そして、ニコッと笑って「愛夢みたいに可愛い!」って言ってくれた。 その時のあたしったら、ものすごく喜んだ。 しかも… 「あたしみたいに?じゃあ、あたしとお兄は結婚出来る?」 なんて、聞いたんだ。 「もちろん。だって愛夢は可愛いから。じゃあ、お花いっぱい咲いてるとこで結婚式やろうね!」 「ホントに!?ヤッター!!」 そしてあたしと指切りをした。 今も尚、鮮明に残る約束。 きっと夢翔は忘れているだろう。 こんな、ばかみたいな事、考えてるのは、あたしだけ。 あたしはスーッと夢から現実へと戻っていった。
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