プロローグ

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冬の夜の出来事 時間はおそらく、深夜0時か1時だったと思う。眠りの浅い私は、ふと目が覚めた。家族皆、寝息をたてている。一度目を覚ますとなかなかねむれない私。「はぁ」とため息をつき、外灯の光がわずかに入った薄暗い部屋を布団の中から見ていた。やがて足元の押し入れに目がいき 何も考えずにその押し入れの襖を見ていると、煙の様なものが出てきた。 「何やあれ」と頭の隅で考えながら見ていると、それはひとつにまとまり丸髷を結った女性になり頭元の方へ消えていった。不思議と怖くはなかったが、これ以上のものが出てきてもいやなので、頭まですっぽり布団をかぶり羊を数えて無理矢理に眠りについた。
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