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「言えませんってことはないだろう。お前は言いたくないだけだ」 その通りなので、僕は監督の目が見れず、監督の胸元に視線をやった。 「言え。言わずに休めると思うな。」 「………」 「なら、辞めるか?」 僕はぱっと顔をあげた。 「辞めません!」 「だったら理由を言え。納得できるハナシなら、考えてやる。 入部するときにもお前は同じことを言ってた。 何か特別な理由があるんじゃないのか? わかってると思うが、今 大事な時期なんだ。 試合は、当たり前だが、いつだって最高のメンバーでいく」 それは、僕がいるのがチームにとって最高ということで…。 すごく嬉しい。 次の試合のメンバーだって、ミーティングで発表すればいいのにわざわざ確認をとってくれている。 …けど、 と僕は唇をかんだ。 「フランスに行きたいんです」
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